ドラッグ(Drag)奏法・第2回目/実戦フィルイン編(全2回)

8beat

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エイトビートや16ビートが少し叩けるようになったらもう少しいろんな技やフレーズも知りたくなりますよね。

そんな声にお応えして2回に分けて「ドラッグ」について解説したいと思います。

前回第1回目の「ドラッグ奏法の基本形〜応用編」に引き続き、

今回第2回目は「ドラッグ奏法の実戦フィルイン編」です。

最初に「基本形〜応用編」の復習をほんの少しだけしておきます。

ドラッグ(Drag)とは

ドラッグとは本音符の前に装飾音を2つ付ける奏法のことです。

楽典でいう複前打音のことですが、複前打音とは元の音の少し前に音を複数鳴らして元の音を装飾します。

この復前打音を2つ鳴らすのことをドラムや打楽器に限って”ドラッグ(Drag)”といいます。

ドラッグの奏法

ドラッグはもとの音の一瞬前に小さな音を2つ入れます。

もとの音のことを主音といい、一瞬前に入れる2つの小さな音のことを装飾音といいます。

例外も多々ありますが、基本的に主音は大きく装飾音は小さく叩きます。

奏法としては叩くスティックの高低差を利用します。

例えば右手で主音、左手で装飾音を叩くとします。

その時、装飾音を叩く左の腕を低く構え、主音を叩く右の腕を高く構えます。

そして同時に叩き始めると、左手装飾音の方が早くしかも弱く(小さく)なり、右手主音の方が遅くしかも強く(大きく)なります。

2つの装飾音は同じ手で続けて叩くダブルストロークになります。

ダブルストロークについてはこちらの記事をどうぞ→ダブルストローク

ドラッグ奏法の実戦フィルイン編

それでは前回紹介しましたドラッグ奏法の基本形と応用編をどのようにして実際の演奏で使うのか、その演奏方法について紹介していきます。

今回はエイトビートのフィルインでドラッグを使うやり方を4パターン紹介します。

本題に入る前に4つほど補足説明を。

補足説明
補足① フィルイン

フィルイン( Fill-in )とは曲の区切り目に即興的にフレーズを演奏することで、直訳すると「埋める」となりますがドラム用語的に日本語で「おかず」と言われています。

曲調の変わり目などに入れて曲を装飾します。

今回の4つのパターンでは、最後の小節にドラッグを使ったフィルインを入れています。

補足②記譜法

記譜法とは楽譜のどの五線の場所何の楽器が書いてあるかというルールというか決まりごとのことです。

今回の楽譜の記譜法はこちらです。

記譜法
補足③クラッシュシンバルを入れる

パターンの最初とフィルインの後に必ずクラッシュシンバルを入れます。

クラッシュシンバルを入れるやり方はこちらの記事を参考にどうぞ

補足④自分の演奏を確認しながら練習する

できれば録音したり動画に撮ったりして自分の演奏を確認しながら練習することをお勧めします。

4つの実戦フィルイン編 (8baet)

それでは実際の演奏でドラッグを使うやり方を解説します。

今回はエイトビートのフィルインでドラッグを使うやり方です。

4つのパターンを紹介しますのでぜひ参考にしてください。

1. ドラッグ実戦編1

まず1つ目に紹介するフィルインはタムまわしの中で、1拍目のスネアをドラッグにします。

楽譜はこちらです

R=右手主音、L=左手主音、r=右手装飾音、l=左手装飾音

主音は大文字、装飾音は小文字で表します。

動画にもしましたので参考にしてください

ドラッグ実戦編1の動画

2.ドラッグ実戦編2

2つ目に紹介するフィルインはタムまわしの中で、1拍目のスネアと3拍目の中タムをドラッグにします。

楽譜はこちらです

R=右手主音、L=左手主音、r=右手装飾音、l=左手装飾音

動画にもしましたので参考にしてください

ドラッグ実戦編2の動画

3.ドラッグ実戦編3

3つ目に紹介するフィルインはタムまわしの中で、1拍目のスネアと3拍目のスネアをドラッグにします。

楽譜はこちらです

R=右手主音、L=左手主音、r=右手装飾音、l=左手装飾音、F=右足ベースドラム(Foot)

動画にもしましたので参考にしてください

ドラッグ実戦編3の動画

4.ドラッグ実戦編4

4つ目に紹介するフィルインはタムまわしの中で、1拍目の裏拍のスネアと4拍目のフロアタムをドラッグにします。

楽譜はこちらです

R=右手主音、L=左手主音、r=右手装飾音、l=左手装飾音、>=アクセント

動画にもしましたので参考にしてください

ドラッグ実戦編4の動画

まとめ

ドラッグ奏法の実戦フィルイン編はいかがでしたか?

主音と装飾音の間隔や、装飾音2つの音の間隔は特に決まっていませんので曲のテンポや曲想によって変えます。

ぜひカッコいい間隔を研究してみてください。

 また、スネアドラムの時のドラッグでの装飾音は小さい音でも音は映えますが、タムの時や特に口径が大きいフロアタムの時のドラッグの装飾音は大きい音を鳴らさないと音が映えません。

タムやフロアタムの装飾音、2つの音を続けて叩くダブルストロークをしっかりハッキリとと叩くようにします。

何の変哲もないタムまわしでもドラッグを使うことでハイセンスな演奏に変えることができます。

ぜひチャレンジしてみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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