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エイトビートや16ビートが少し叩けるようになったらもう少しいろんな技やフレーズも知りたくなりますよね。
そんな声にお応えして今回と次回の2回に分けて「ドラッグ(Drag)」について解説したいと思います。
ドラッグ(Dragとは
ドラッグとは本音符の前に装飾音を2つ付ける奏法のことです。
楽典で前打音とは元の音の少し前に音を1つ鳴らす奏法です。
そして元の音の少し前に音を複数鳴らす奏法のことを復前打音といいます。
この復前打音のうち、元の音の少し前に音を2回鳴らすことをドラムや打楽器に限って
”ドラッグ(Drag)”といいます。
ドラッグはマーチングの時によく使われますが、ロックやジャズやいろんなジャンルでもよく使用されます。
ありきたりなフレーズでもドラッグという装飾音をつけることによって見違えるほどカッコいいフレーズに変えることができます。
またドラッグを使うことによって表現力が豊かになりメリハリのついた演奏ができるようになります。
ドラッグの奏法
ドラッグはもとの音の一瞬前に小さな音を2つ入れます。
もとの音のことを主音といい、一瞬前に入れる小さな2つの音のことを装飾音といいます。
例外も多々ありますが、基本的に主音は大きく装飾音は小さく叩きます。
奏法としては叩くスティックの高低差を利用します。
例えば右手で主音、左手で装飾音を叩くとします。
その時、装飾音を叩く左の腕を低く構え、主音を叩く右の腕を高く構えます。
そして同時に叩き始めると、左手装飾音の方が早くしかも弱く(小さく)なり、右手主音の方が遅くしかも強く(大きく)なります。
後ほど動画も紹介しますので確認してみてください。
ドラッグ奏法、今回第1回目は4つの基本形と4つの応用形を紹介します。
第1回目はスネアドラムだけでの演奏になります。
そして次回第2回目はドラッグ奏法を実戦でどうやって曲の中で使うかの実戦編を紹介します。
ドラッグ奏法4つの基本形
これから4つのドラッグ基本形を紹介しますが、その前にアクセントとストロークのことに少し触れておきます。
アクセント
例外も多々ありますが、ドラッグを入れる主音にアクセントをつけるのが基本です。
アクセントとはその音だけを強く演奏するという意味です。
アクセントの記号は > です。
4種類のストローク
ドラッグ奏法やさまざまな奏法で、アクセントをつける時に必要な4種類のストロークというのがあります。
- ダウンストローク
- アップストローク
- タップストローク
- フルストローク
スムーズでムダのない演奏をするためにぜひマスターしておいて欲しい奏法です。
今回は詳しく触れませんが以前のこの記事をぜひ参考にしてみてください。
それではドラッグ奏法の4つの基本形について順番に説明していきます。
1. ドラッグ基本形1
まず1つ目に紹介する基本形は8分音符8個のうち1つ目と5つ目をドラッグにしてアクセントをつけます。
楽譜はこちらです
↓
R=右手主音、L=左手主音、l=左手装飾音、>=アクセント
主音は大文字、装飾音は小文字で表します。
動画にもしましたので参考にしてください
↓
基本形1の動画
2. ドラッグ基本形2
2つ目に紹介する基本形は8分音符8個のうち2つ目と6つ目をドラッグにしてアクセントをつけます。
楽譜はこちらです
↓
R=右手主音、L=左手主音、r=右手装飾音、>=アクセント
動画にもしましたので参考にしてください
↓
基本形2の動画
3. ドラッグ基本形3
3つ目に紹介する基本形は8分音符8個のうち3つ目と7つ目をドラッグにしてアクセントをつけます。
楽譜はこちらです
↓
R=右手主音、L=左手主音、l=左手装飾音、>=アクセント
動画にもしましたので参考にしてください
↓
基本形3の動画
4. ドラッグ基本形4
4つ目に紹介する基本形は8分音符8個のうち4つ目と8つ目をドラッグにしてアクセントをつけます。
楽譜はこちらです
↓
R=右手主音、L=左手主音、r=右手装飾音、>=アクセント
動画にもしましたので参考にしてください
↓
基本形4の動画
ドラッグ奏法4つの応用編
次に4つの基本形を発展させた、ドラッグ奏法4つの応用編を紹介します。
5. ドラッグ応用編1
まず1つ目に紹介する応用編は8分音符8個のうち1つ目と6つ目をドラッグにしてアクセントをつけます。
楽譜はこちらです
↓
R=右手主音、L=左手主音、r=右手装飾音、l=左手装飾音、>=アクセント
動画にもしましたので参考にしてください
↓
応用編1の動画
6. ドラッグ応用編2
2つ目に紹介する応用編は8分音符8個のうち3つ目と6つ目をドラッグにしてアクセントをつけます。
楽譜はこちらです
↓
R=右手主音、L=左手主音、r=右手装飾音、l=左手装飾音、>=アクセント
動画にもしましたので参考にしてください
↓
応用編2の動画
7. ドラッグ応用編3
3つ目に紹介する応用編は8分音符8個のうち1つ目と4つ目をドラッグにしてアクセントをつけます。
楽譜はこちらです
↓
R=右手主音、L=左手主音、r=右手装飾音、l=左手装飾音、>=アクセント
動画にもしましたので参考にしてください
↓
応用編3の動画
8. ドラッグ応用編4
4つ目に紹介する応用編は8分音符8個のうち2つ目と5つ目をドラッグにしてアクセントをつけます。
楽譜はこちらです
↓
R=右手主音、L=左手主音、r=右手装飾音、l=左手装飾音、>=アクセント
動画にもしましたので参考にしてください
↓
応用編4の動画
まとめ
ドラッグの基本形と応用編はいかがでしたか?
主音と装飾音の間隔は特に決まっていませんので曲のテンポや曲想によって変えます。
いろいろと試して研究してみましょう。
また、基本は装飾音を小さく主音を大きく叩きますが、場面によっては多々例外もあります。
特にロックやラテン音楽などでは、装飾音と主音の両方にアクセントをつけて(大きく叩いて)強調することもよくあります。
いろいろな音源を聴いて研究してみてください。
何の変哲もない音にもドラッグなど装飾音をつけてほんの少し工夫することでハイセンスな音に変えることができます。ぜひチャレンジしてみましょう。
次回第2回はドラッグ奏法をフィルインで使う実戦編です、お楽しみに。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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